海外エンタメジャーナル by Sam

海外ドラマが好き過ぎてエンタメ業界に入ったSamが、海ドラの感想やセレブニュースについて綴るブログです。

ゴールデングローブ賞で見せた女性のパワー。2018年 "Time's up" となるのか?

1月7日に開催された第75回ゴールデングローブ賞授与式。間違いなく歴史に残る大きな出来事となったでしょう。

2017年、#MeToo

2017年は、ハリウッドにとって「#MeToo」の年。超大物プロデューサー ハーヴェイ・ワインスタインの長年にわたるセクハラが暴露されたことで、これまで口を閉じてきた女性たちが次々に「私も(Me too.)」と声を上げ、ハリウッドスターを含む多くの業界人たちが告発されました。

2018年、#TimesUp

そして2018年、「#TimesUp」が開始。リース・ウィザースプーンナタリー・ポートマンなどハリウッド女優たちが立ち上げた運動で、職場におけるセクシャルハラスメントや男女および人種間の不平等はもう終わりにしよう(Time's up.)というもの。
支援者はゴールデングローブ賞で黒の衣装を着るよう促し、当日は式に参加した俳優全員が黒に身を包みました。
(さすがにこの流れで黒以外を着るかぶき者は居ませんでしたね。)

ゴールデングローブ賞

Photo by Fashionista

ジャスティン・ティンバレーク、ユアン・マクレガー、ライアン・シークレストなど、男性たちも「Time's up」のピンバッジを付け、女性の不当な扱いへの抗議を示しました。

ジャスティン・ティンバレイク

Photo by NDTV

オプラ・ウィンフリーの感動的なスピーチ

オプラ・ウィンフリーが生涯功労賞であるセシル・B・デミル賞を受賞し、約9分にわたる感動的なスピーチで女性に力強いエールを送りました。

「自分自身にとっての真実を語ることこそ、いま私たちが持てる最も力強い手段なのだと。そして私はとくに、ごく個人的な話を分かち合い、声をあげるまでに自身を強いと感じ、そうする権利が十分にあるのだとするすべての女性たちを誇りに思い、また大いに触発されています。この部屋にいる私たちひとりひとりは、私たちが語った物語のために称賛されているのです。そして、今年は私たち自身が物語となるのです。」(引用:【ELLE】【全文公開】オプラ・ウィンフリーが第75回ゴールデングローブ賞で3回称賛されたスピーチ|エル・オンライン

このスピーチが称賛され、本国ではオプラが2020年の大統領選に立候補することを願う、「オプラ2020」というスローガンがSNSで拡散されました。

今後の動きに注目

さて、長い間セクハラが黙認されてきたハリウッドで歴史的なムーブメントが起きているわけですが、この声は他の業界へも届くのでしょうか。

エンタメ業界には、既に大きな変化が訪れましたね。これまでに、ケヴィン・スペイシー(『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)、ジェフリー・タンバー(『トランスペアレント』)、ダニー・マスターソン(『Ranch/ランチ』)などが、セクハラ告発の影響で主演ドラマを降板へ追い込まれました。ケヴィンなんて、完全に俳優人生終わりましたよね。。。また俳優だけでなく、プロデューサーや脚本家、エンタメ企業の重役も同様に次々とクビになっています。

どんな大物であろうと容赦なく制裁を下す流れができたことは、エンタメ業界におけるセクハラ撲滅への大きな一歩となりました。

Time's Upによると、セクハラ被害は低賃金で働く女性からの訴えが最も多いとのこと。彼らは、ウェイトレス、家政婦、農業従事者、工場勤務者といった女性たちや、有色人種、移民、LGBTQなどの比較的弱い立場にある人々を支援したいと述べています。

最も大きな影響力を持つハリウッドから発信し、この運動がどこまで広がっていくのか、あらゆる業界の改革へとつながるのか、2018年ウォッチしていきたいと思います。