海外エンタメジャーナル by Sam

海外ドラマが好き過ぎてエンタメ業界に入ったSamが、海ドラの感想やセレブニュースについて綴るブログです。

2018 グラミー賞、Time's Upのメッセージを伝えるも受賞者は男性ばかりという結果に。

 

グラミー賞 2018

Photo by grammys.com

1月27日(現地時間)、第60回グラミー賞がニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われました。

ゴールデングローブ賞に引き続き、セクハラや性暴力抗議への意思表明として、今回は白いバラを身に着けたミュージシャン達が式に出席しました。

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スピーチ&パフォーマンスによるセクハラ抗議

R&B歌手のジャネル・モネイは、次にパフォーマンスするケシャの紹介とともに、以下の力強いスピーチを行いました。

「私たち女性を黙らせようとする人々に、二つの言葉を言わせてください。 "Time's up"(=もう終わり)。 賃金格差、差別、いかなるハラスメントも、職権乱用も終わりです。」

「我々には文化を作り上げる力と、自分たちに良い結果をもたらさない文化を打ち消す力があるのです。全ての女性にとってより安全な職場環境、男女同一賃金、女性への機会提供を実現するため、音楽業界が一丸となって全力を尽くし、女性も男性も、共に立ち上がりましょう。」

そして、2014年から音楽プロデューサーに性的暴行を受けたとして訴訟を起こしていた歌手のケシャが登場。

シンディ・ローパーやカミラ・カベロなどをバックコーラスに、自身の経験を歌にした『Praying』で迫力のあるパフォーマンスを見せ、会場を沸かせました。

去年のハリウッド・セクハラ騒動の何年も前からレイプ被害を訴えていたケシャなだけあって、非常にエモーショナルなパフォーマンスでした。

見ている側もグッとくるものがあり、終わった後は司会のジェームズ・コーデンも涙ウルウル。(ちゃんと言葉出るか心配しちゃったけど、そこはプロw)

 

受賞者は男性ばかり

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衣装、スピーチ、パフォーマンスなど様々な方法で女性支援のメッセージを伝えながらも、今年のグラミー賞受賞者はほとんどが男性という結果でした。

ブルーノ・マーズが主要3部門含む6部門を獲得し、女性で主要部門で受賞したのは、最優秀新人賞を獲得したアレッシア・カーラ1人のみ。

ゆえに、Peopleによると、エド・シーランがケリー・クラークソン、PINK、レディ・ガガを差し置いて最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を受賞した際は、かすかにブーイングが起きていたそう。(本人は式欠席して寝てたらしいから良いけどw)

その結果に不満を表す人が続出し、ツイッターでは "#GrammysSoMale"(男ばかりのグラミー賞)というハッシュタグがトレンドとなりました。

男性が賞をほぼ独占した件については、グラミー財団会長のニール・ポートナウが、音楽業界の女性は「ステップアップ」すべきだとコメントし、ネット上では非難ごうごう。(よくもまあ、この風潮の中でそんな発言ができたもんだ…。)

男女不平等を指摘・批判するにも、バランスが大事

個人的には、「また男ばっか!」とあまりに騒ぎすぎると、その内アンチが増えるというか、支援者が減る予感がします。

もちろん、声を上げることは重要です。

しかし今回については、各部門で最も優れていたアーティストがたまたま男性だったという可能性はないのでしょうか?(音楽に疎い素人考えで恐縮ですが…。)

確かに、2013年~2018年の間にノミネートされたアーティストの90.7%が男性、9.3%が女性という極端な差を示すデータはあります。とはいえ、昨年はアデルの年、今年はブルーノの年ということで収められないのかしら?

人種の多様性にも注目

Time's Up運動のゴールの1つとして、「人種差別の撤廃」がありますよね。

今年のグラミー賞は主要部門における白人男性のノミネートが少ないと話題になりました。これは人種の多様性を実現しており、大きく評価すべき点です。

あまり偏った見方ばかりすると、物事の良い面が見えなくなります。

よりよい女性社会を目指すのであれば、批判すべき点と受け入れられる点を見極め、バランスを取りつつ活動していくことも大事なのではないかと感じました。

まだ2018年はスタートしたばかり。支援者たちが息切れすることなく活動を続ける姿を、是非とも応援したいです。