『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第3&4話 感想(ネタバレ):どんどん本家に近づいていく・・・
3話の感想が4話配信までに間に合わなかったので、2エピソード分まとめて更新します!
以下、 『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第3&4話の感想です。
『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第3&4話:あらすじ
3話
ナチョはガス一味に協力し、アルトゥーロ殺害を他のギャングの襲撃に見せかけるため工作する。よりリアルに演出するため、ナチョも撃たれ傷を負う。
ジミーは面接先の会社で見つけた8000ドル相当の人形を盗むため、マイクに仕事を依頼するが断られる。しかし、獣医の紹介で盗みのプロであるアイラを雇い実行する。
キムはメサ・ヴェルデを訪問すると、彼らが複数の新たなロケーションに進出し事業拡張を計画していることが分かる。
ガスは化学者のゲイルに会い、サンプルの試験結果を聞く。ゲイルはサンプルが粗悪品で、自分なら上質品をここで気づかれずに作れると売り込むが、まだ頼めないと断られる。
キムはジミーにチャックからの手紙を渡す。ジミーが淡々と声に出して読む一方で、キムは涙を流す。
4話
ジミーは携帯ショップの店長として仕事を始めるが、客は全く来ない。アイラから盗みの報酬を受け取り、また一緒に何かやろうと話し合う。ジミーは、アイラが盗聴対策のため仕事が終わると携帯を変えることを知り、店の窓に「プライバシー保護は当店へ」というメッセージを描く。
キムは法廷の見学に行くと、裁判長に呼び出される。「情熱を呼び覚まそうと法廷に来た者はいる。今度来たら嫌な仕事をやらせる。」と言われ承諾するが、再び法廷に現れる。
マイクは遺族の会に出席し、グループのヘンリーという男が妻との話をでっちあげていることを見抜き、皆の前で明かす。
マイクはガスからナチョのヘクター殺害未遂について黙っていたことを追及されるが、「自分はヘクターの護衛じゃない、(自分を)やるならやれ」と伝えた上で、「他に頼み事があって呼んだんだろう」と切り出す。
『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第3&4話:感想【ネタバレ】
どんどん『ブレイキング・バッド』の世界に近づいてきましたね。
シーズン1辺りのコミカルな感じは殆どなく、ナチョパートなんてほぼ『ブレイキング・バッド』(の後半)。
キムとジミーの関係に感じる切なさも強くなってきました。
手紙のシーンでの2人の温度差・・・。チャックの死にジミーは向き合わないままでいますが、心の底では何を感じているのでしょうか。
手紙は予想に反して破壊力のあるものではなく、涙してもおかしくない内容でしたが、相変わらずジミーの態度はそっけない。
キムがジミーに精神科医を紹介しましたが、彼が誰かに本音で話すことはないでしょうね…。
シーズン4のキーアートにあるように、ジミーは笑顔のお面を被り、胸に抱えるダークなものを隠したまま。
そんな中で、ジミーが唯一心から大事に思っているのは、キム。一度は断った携帯ショップの店長職を引き受けたのも、彼女のためですね。
客の来ない暇な店舗に配属されましたが、「プライバシー保護」を訴求し始めたことで、裏社会の者たちが集まって来そうな予感…?
キムと笑いあってた日々が遠い昔のことのように、着実にソウル・グッドマンと化してきています。
また、より一層ボス感が増してきたガスについて思ったのは、彼がドラッグ帝国を築くモチベーションは一体何なのか。
ガスって、この世界で一番リアリティのないキャラクターですよね。
まるでサイボーグのようで、笑ってる姿とか全く想像つかない。本家での死に方もアニメのようでしたし(笑)。
本作は犯罪者だらけですが、他のキャラクターは別の一面も見せてくれてますよね。
ナチョは父親、マイクは孫(息子&義娘)、ジミーはキムとの関係を通して人間味が描かれていますが、ガスについては皆無。人間味ゼロ!
ゆえに、彼が何をモチベーションに麻薬ビジネスを行なっているのか…改めて疑問に思ってしまいました。
さてさて、ゲイルも登場し、本家のキャラクター達がどうリンクしていくのかが更に見えてきましたね。
ガスにしろ、マイクにしろ、ゲイルにしろ、最期を知っているけど、本作での「今」を心から楽しめる。本当にすごい作品だ…。
今後の展開としては、
ガスが依頼するナチョとマイクの新たな仕事、
裁判所を見学しているキムの次の活動、
仕事を始めるも、犯罪に手を染めるジミーの行方など、
新たなドラマを引き起こしそうな要素がたくさん。
来週でシーズンの半分に到達するので、そろそろキムとの別れがやってくるのではないかとソワソワ…。
Photo by Instagram / bettercallsaulamc