『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第1話 感想(ネタバレ):軽快なジミーの口笛は、ウォルターのあのシーンを思い出さずにいられない…。
お待ちかね、『ベター・コール・ソウル』シーズン4が開始しました!
相変わらず、脚本・演技・カメラワーク・演出・音楽・・・どれをとっても素晴らしい一級品。
最初は時間ないし「ながら見」しようかとも思いましたが、ちゃんと1時間確保し、集中して一秒一秒を噛みしめないともったいないです。
本シリーズもシーズン4に入り、『ブレイキング・バッド』同様、どんどんヘビーになってきました。
あのキャラクターが亡くなり、コミカルな要素が少しずつ薄れ、また徐々にダークさが強くなっていくのでしょう。
以下、『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第1話の感想です。
『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第1話:あらすじ
ジミーは、自宅の火事によってチャックが亡くなったことを知らされる。
ナチョは病院に運ばれるヘクターを見送り、薬を処分する。
マイクはマドリガル社に忍び込んで抜き打ち検査を行い、管理の甘さやずさんさを指摘する。
ハワードはチャックを事務所から追い出したことに関し、自責の念に駆られる。
『ベター・コール・ソウル』シーズン4 第1話:感想【ネタバレ】
冒頭はお馴染み、ジーン(ジミー)がシナボンで働く白黒のシーンからスタート。
偽の名前と社会保障番号を使い、身元がバレないかビクビクしながら生きるジミー。かつての活気は一切なく、もう表情が完全に死んでいるのが寂しい…。
『ブレイキング・バッド』も冒頭は未来のシーンから始まり、そのシーズンの最終話でタイムラインを合わせる手法が使われていましたが、本作はシーズンをまたいでも、白黒のシーンにつながらないまま。
最終シーズンまで引っ張るのでしょうか?ストーリーが追いつく時が楽しみでなりません。
そして現在に戻り、チャックの訃報を受けるジミー。
複雑な兄弟関係だったとはいえ、たった一人の兄。涙を見せることも、感情をあらわにすることもなかったジミーですが、ハワードの「自分のせいだ」という告白を聞いて安堵したのか、
「君が背負うべき十字架だな」と一言。
その後とった行動は、うすら笑いを浮かべて金魚にエサをやり、コーヒーを淹れ、口笛を吹く。
素直に心の中を打ち明けたハワードに対し、ジミーは全ての責任を彼に押し付ける気?
最後の口笛には、『ブレイキング・バッド』S5E6のウォルターを彷彿とさせるダークなものを感じましたよ・・?(以下)
ジミーの口笛を聞いて、つい『ブレイキング・バッド』S5E6のこのシーンを思い出してしまった…。#ベター・コール・ソウル pic.twitter.com/sSK4W8XPn9
— Sam (@sisfor_SAM) August 7, 2018
一方で、ナチョは救急車で運ばれるヘクターを見送りますが、隣でナチョに疑いのまなざしを向けるガスの表情は、見る者を凍り付かせるほど恐ろしい…!(ジャンカルロ・エスポジート、ガス役ハマりすぎ。)
ガスの目線が向いていないことを確認しつつ、ナチョが薬を捨てようと排水溝に近づいていくシーンは、『ベター・コール・ソウル』節が利いていてワクワクさせてくれました。
そして、重い空気の漂うジミーやナチョとは異なり、孫とほのぼの遊ぶマイク。マイクと家族の平和なシーンは微笑ましくて、ほっとします。(危険が及ばなければ)
仕事面では、マイク流にマドリガル社を抜き打ち検査。
まぁ、あんなおじいさんがオフィスうろついてたら、「今日はFamily Dayか?(社員の親か祖父?)」と思ってしまいますけどね(笑)。
ただ、行動に怪しさを感じさせないほど堂々と振る舞い、細かい点まで内部のあらを探し出したマイクはさすが。出来る男です!
待ちに待った甲斐あり、完成度の高さは相変わず。初回エピソードは、米レビューサイトRotten Tomatoesでも現時点で「100%」の高評価。文句なしの出来です。
AMCの放送と連動しているため週1更新なのがじれったい(一気見派なので)ですが、今シーズンは『ブレイキング・バッド』のタイムラインに一致するということで、溜めずに毎週チェックさせていただきます!
第2話の感想はコチラ↓
www.kaigai-entertainment-journal.com
Photo by AMC