『アメリカを荒らす者たち』シーズン2感想:S1よりダークかつ面白い!
『アメリカを荒らす者たち』シーズン2全話、あっという間に視聴しました。
シーズン1の男性器らくがき事件から1年。今回もまた「ウン○事件」というふざけたテーマなのですが、
相変わらずのシリアスなタッチ&賢い構成で、前回よりもさらに面白くなっていました!
以下、『アメリカを荒らす者たち』シーズン2の感想です。
『アメリカを荒らす者たち』シーズン2:あらすじ
ワシントン州の名門校で、ウン○にまつわる事件が次々と発生。
女生徒クロエの依頼でピーターとサムが調査を始める。
容疑者として名の挙がったケヴィンは、警察からの誘導尋問を受けて自白。自宅謹慎になるが、現在は無実を主張している。
そんな中で、ピーター達の調査から新たな容疑者が浮上し、学校の内情までもどんどん明らかになっていく。
『アメリカを荒らす者たち』シーズン2:感想【ネタバレ有】
まずは、ブラボー!めちゃくちゃ面白かったです。
キャストの演技も、脚本も、演出もパーフェクト!
ケヴィンのフルーツニンジャだの、ディマーカスの「全員と違う握手するんだぜ」エピソードだの、「アホだ(笑)」と思うことを、真面目なドキュメンタリーを通して見るのが可笑しくて仕方ありませんでした。
しかしジョークを取り入れながらも、一貫してトーンはシリアス。それが本作のユニークなところなんですよねえ。
アメリカの高校生活とソーシャルメディアの闇にメスを入れ、前回よりもダークな仕上がりとなっています。
警察の誘導尋問&学校側の隠ぺいがヒドイ
警察がケヴィンへ自白を誘導するシーンは、『殺人者への道』を彷彿とさせるほどリアルでした。(内容は「どうやってウン○を仕込んだか?」ですけど。笑)
また、学校側もケヴィンを犯人に仕立て上げ、彼を擁護するクロエに対して脅しをかけるという黒さ。
反対にバスケの花形選手であるディマーカスは優遇され、
評判を落とさないよう手を回す、名門高校の闇を垣間見たような気になります。
ソーシャルメディアの闇・闇・闇!
インスタ極めまくってる、ジェナみたいな女の子って沢山いますよね。(やっぱプロのカメラマン使ってるのか。)
でも、写真で見る完璧なリア充ライフの多くは作り物。デジタルで人とのつながりを感じているようで、実は孤独感は増しているのですね。
そんな孤独につけこまれ、SNSのなりすましに恋をして、まんまと犯行に及んでしまった3人の生徒の行動は、まさに現代の若者の心理を映しているのでしょう…。
サムの「poop is funny(ウン○は面白い)」という発言がありましたが、
本作は一見笑えるウン○事件から社会問題に切り込み、
SNSで見せる偽りの姿の「裏側は "クソ" だらけ」という強いメッセージ性を放つ、
まさに新しいタイプの社会派ドラマ。(モキュメンタリーであり、コメディでもあるわけですが。)
インスタに夢中な10代への警鐘として、同世代の若者こそ見た方が良いでしょう。
twist(意外な展開)が上手い!
何気なく紹介された人物が、のちに重要な存在として出てくる。
さりげなく散りばめたヒントが、後になって利いてくる。
そして、どんでん返し。
構成がスマートで見応えありますわ~。
ケヴィンが実行犯の1人というのは大してサプライズではありませんでしたが、
そこまでの導き方が非常に上手かったと感じています。
とにかく演技が素晴らしい!
シーズン1に引き続き、キャストの演技が素晴らしかったです!
クリエイターも今の10代の特徴や傾向をうまくとらえて脚本に落とし込んでいるので、
現実にあり得る高校生同士の掛け合いと、キャストのものすごく自然な演技が合わさって、
改めて本当にドキュメンタリーのようだと感服しました。
シーズン3は?
現時点でシーズン3の製作はアナウンスされていませんが、今回もまた高い評価を受けているので、きっと更新されるでしょう。
2シーズンではまだまだ見足りないので、来年のリリースに期待したいと思います!
【11/20追記】
残念ながら、Netflixはシーズン2での打ち切りを発表しました。
しかし製作元のCBS Studiosはすでに複数のバイヤーからオファーをもらっているらしく、他のプラットフォームでシーズン3をリリースする可能性もあるかも…?続報を待ちたいと思います!
◆シーズン1の感想はこちら◆